PythonのBeautifulSoupでは、findall
メソッドとselect
メソッドを使って、HTMLやXMLの要素を取得することができます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
findall/findメソッド
findall
メソッドとfind
メソッドは、タグ名や属性などを指定して、HTMLやXMLの要素を取得するために使います。以下に、findall
メソッドの基本的な使い方を示します。
# HTMLコードをBeautifulSoupオブジェクトに変換する
soup = BeautifulSoup(html, "html.parser")
# タグ名が"p"の要素をすべて取得する
p_tags = soup.findall("p")
# class属性が"content"の要素をすべて取得する
content_tags = soup.findall(class_="content")
find
メソッドは、findall
メソッドと同じように、HTMLやXMLの要素を取得するために使いますが、最初に見つかった要素だけを返します。以下に、find
メソッドの基本的な使い方を示します。
# タグ名が"h1"の最初に見つかった要素を取得する
h1_tag = soup.find("h1")
# class属性が"content"の最初に見つかった要素を取得する
content_tag = soup.find(class_="content")
メリット
使い方が簡単で直感的であることです。また、慣れていればHTMLやXMLの構造を見ながら要素を取得することができます。
デメリット
条件を複雑にすることができません。たとえば、属性の値がある範囲に入る要素を取得したい場合などは、findall
メソッドやfind
メソッドでは対応できません。また、HTMLやXMLの構造が変更された場合には、取得する要素の条件を変更しなければならず、手間がかかる場合があります。
findall/findの使い方については下記ページにまとめています。よかったら見てください。
CSSセレクター
CSSセレクターは、HTMLやXMLの要素をより複雑な条件で取得するために使います。たとえば、class
属性が”content”である<div>
タグ内にある<p>
タグを取得するには、以下のようにCSSセレクターを使います。
# CSSセレクターを使って<p>タグを取得
p_tags = soup.select("div.content > p")
CSSセレクターの基本的な構文は、以下のとおりです。
要素名 {
プロパティ名: プロパティ値;
}
要素名の部分には、タグ名やクラス名、IDなどを指定することができます。また、プロパティ名とプロパティ値の間にはコロン(:)を使います。
CSSセレクターを使った要素の取得では、select
メソッドを使います。以下に、CSSセレクターを使った要素の取得の例を示します。
# クラス名が"content"である<div>タグ内の<p>タグをすべて取得する
p_tags = soup.select("div.content > p")
# IDが"header"である<div>タグ内の<h1>タグを取得する
h1_tag = soup.select_one("div#header > h1")
メリット
メリットは条件をより複雑にすることができることです。たとえば、属性の値がある範囲に入る要素を取得したい場合や、特定のクラス名やIDを持つ要素を取得したい場合などに、CSSセレクターを使うことができます。また、HTMLやXMLの構造が変更された場合でも、CSSセレクターの条件を変更するだけで対応することができます。
デメリット
デメリットは慣れていないと使い方がわかりにくいことです。また、CSSセレクターの条件が複雑になると、正しい条件を記述するのが難しくなる場合があります。
CSSセレクターの使い方については下記ページにまとめています。よかったら見てください。
まとめ
以上が、PythonでCSSセレクターとfindall
メソッドやfind
メソッドの違いとメリット・デメリットについての説明です。それぞれのメソッドを適切に使い分けることで、より効率的にWebスクレイピングやデータ収集などの処理を行うことができます。